21世紀をたのしむ「昴」俳句会
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メールマガジン「「昴」俳句会」バックナンバー
2008-12-02-Tue  CATEGORY: バックナンバー
メールマガジンのバックナンバー集
21世紀をたのしむ「昴」俳句会
http://archive.mag2.com/0000268645/index.html
創刊2008.7.22
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季節の窓 八十八夜の髭豊かなり佐久の鯉 長沼ひろ志
2008-10-31-Fri  CATEGORY: 昴 9号
季節の窓

八十八夜の髭豊かなり佐久の鯉  長沼 ひろ志

 信州に生まれ育った作者の風土性豊かな作品である。
〈冷やされて牛の貫禄静かなり〉という秋元不死男の作品を彷彿とさせる。
俳句は「もの」で決めるとするのが不死男の信条であり、大きな牛の背中や、
その静かな息づかいや顔かたちなどが如実に迫るあたりが一句の貫禄にも
つながっている。嘗て師八束は「もの」から「こと」の世界への飛躍を
目指しての模索に挑戦しつづけ、北欧の白夜やシルクロードの仮幻の世界に
そのいとぐちを求めていたことが思い出される。揚句はあくまでも信州という
風土の中で丸々と育ち、豊かな髭をたくわえて息づく鯉の生態を如実に
表現して成功している。しかも「八十八夜」という季節感豊かな季語を
上五に据えて、その陰影を殊更にきわ立たせて効を奏している。
光と影の対照から高村光太郎のすぐれた彫刻をも思い浮かばせる作品と
なっている。

(早瀬 秋彦)

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主幹十句 夕螢 昴 9号 平成20年夏号(通巻28号)
2008-10-31-Fri  CATEGORY: 昴 9号
夕螢  早瀬 秋彦

人の世につまづき亀に鳴かれけり
総持寺の梵鐘響とよむ花曇り
春月や加賀寺町の濡れ甍
沖目指し千の灯捧ぐ海女祭り
忘却の岐路の朧に老い深む
祖母の背に負はれゐし夜の遠蛙
河鹿笛孤愁の闇を抜けて来る
奥の手を出しそびれをり桜冷え
世の末を知らぬそぶりの蟇
予後の歩の無聊にまとふ夕螢
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星雲抄 早瀬 秋彦 抽出
2008-10-30-Thu  CATEGORY: 昴 9号
星雲抄 早瀬 秋彦 抽出

くれなゐの渦巻く風の牡丹かな  岡田 律夫
雲うらの燃ゆる夕東風伊良湖岬  木内 宗雄
死顔を見にゆく桜大樹なる  米山 光郎
白鳥の百羽の首の動きけり  伊藤美沙子
初明り八十路の行方けむりをり  仁木 孝子
彼岸花真つ赤に咲いて母に逢ふ  堀越 寿穂
晩節の自負裏返るさくら冷え  小林 量子
病む夫の怯ゆる眼まなこ鬼やらひ  小川 時子
蹲踞に舌ならしをりうかれ猫  斉藤 良子
子供等の言葉の暴力薔薇は木に  山田 恭子
肩肘を張りて生きをり山笑ふ  岸本 正子
弁天の睡蓮惡女を癒やしをり  相澤 秀司
逢ひに来し影ある八十八夜かな  森田 幸子
草を引く愚直のわれに乾杯す  梨 豊子
連翹忌『智恵子相聞』再読す  定松 静子
マルクスを語らぬ世代麦の秋  土田 京子
八十八夜の髭豊かなり佐久の鯉  長沼ひろ志
遠く来し一茶の生地蟇に会ふ  篠田 重好
母の日や英世に届く仮名の文  西村 友男
風ぐるま賽の河原の水子塚  松 守信
燕の子明日翔つ空へ構へをり  道官 佳郎
若水を汲むや傘寿のたなごころ  神戸 和子
病廊のひそひそ話著莪の花  火野 保子
すくひたる命の重さ白魚網  森 万由子
水清き梨の木神社こぼれ萩  齊藤眞理子
春眠の独り占めなる虚空かな  小林貴美子
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星霜抄 早瀬 秋彦 抽出
2008-10-30-Thu  CATEGORY: 昴 9号
星霜抄  早瀬 秋彦 抽出

余生なほ目立ちたがりや葱坊主  大竹  仁
若人の書く絵馬瞳輝きて  小山けさ子
淡泊に生きて八十路の夏衣  鈴木八重子
大和には御仏多し春の月  井上  元
荼毘を待つしじま明りに春の雪  石井 深也
北国のサルビアあかり花時計  國分 利江
中天に風押し上げて花水木  林美智子
余生とは未知の歩みや春朧  久保田シズヲ
フェルメールの少女振り向く若葉光  田中 洋子
火取虫翅音たかく落ちにけり  伊勢谷峯雨
点と線のリハビリ一日雨蛙  篠崎 啓子
傘立てに杖もまじりぬ夏期講座  原  繁子
吹かれゐる白寿の叔父の白絣  鈴木 昌子
風光るフランスパンと笑ひ声  伊澤トミ子
肩張つて孤独に耐ふる羽抜鶏  谷口 秀子
リラ咲くや彼の世の兄の呼ぶかにも  矢野 欽子
若鷲のかへらぬ基地やさくらしべ  木島 幸子
山下通り桜吹雪のなかに佇つ  藤原 香人
夏柳オフィーリアの指触るるほど  福冨 清子
汚れなき家族の祈り十字花  今井千穂子
地下鉄を乗り継ぎてゆく櫻狩  渡辺 二郎
医者めざす娘の真顔梨の花  吉田美智子
木曾谷の明るくなりし麦の秋  西田 綾子
長生きの悲しみ深く亀鳴けり  橋 みえ
老残の従軍語る夏の宿  平野 欣治
紙飛行機の来てゐる広場水温む  山森千佳代
無我夢中に生き来て枯野見つめをり  山口 梅子
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